空想特撮シリーズ ウルトラQ 総天然色ウルトラQへ→  (2011.05.13)
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そうです。ここは、すべてのバランスが崩れた、恐るべき世界なのです。これから30分。あなたの目は、あなたの身体を離れて、この不思議な時間の中に入っていくのです…。

1966年(昭和41年)1月2日、日曜日、午後7時。不思議な物語を暗示するかのような渦巻くメインタイトルと、低くつぶやくような石坂浩二のナレーション。そして不気味なテーマ曲とともに空想特撮ドラマ「ウルトラQ」が始まった。
※ウルトラQのテーマ曲は印象的なエレキギターで始まるが、1966年当時は、エレキギターの大ブームであった。ちなみに、同時期、東宝映画としては「エレキの若大将」(
→詳細はこちら)と「怪獣大戦争」(→詳細はこちら)が同時公開中であった。
同年7月より放送される「ウルトラマン」へと続く空想特撮シリーズの原点となり、世にいう第一次怪獣ブームが巻き起こるきっかけとなった作品である。

円谷英二を代表とする円谷特技プロダクション(現、円谷プロダクション)が創り出した「ウルトラQ」の世界は、その登場するユニークで魅力的な怪獣たちの印象から、ウルトラヒーローの現れない、単なる怪獣が暴れ回るだけのドラマと思われがちだが、実は、「ウルトラQ」の初期タイトルだった「UNBALANCE(アンバランス)」というタイトル名からもわかるように、当初は「トワイライトゾーン」<邦題:ミステリー・ゾーン>(1959-1964)、「アウターリミッツ」(1963-1964)といったアメリカのSFミステリードラマの影響を色濃く受けていた作品であった。
「アンバランス」として制作された「マンモスフラワー」「変身」「悪魔ッ子」「あけてくれ!」といったSF怪奇色の強い作品などに、その名残を見ることができるが、怪獣をもっと登場させて欲しいというテレビ局の強い要請を受け、制作途中で、その作風を怪獣路線へと変える。そして以降、カネゴン、ガラモン、ペギラ、ラゴン、ケムール人といった多彩で独創的な怪獣が登場する作品が創られていき、タイトルも「ウルトラQ」へと変更していくのである。
※「ウルトラQ」のタイトルは、東京オリンピックの体操競技などの高度な技"ウルトラC"の"ウルトラ"と、クエッションQestionの"Q"をつなげた造語説が通説。

制作費も破格であった。当時の30分物のテレビ映画の制作費が約150万円から300万円の時代に、「ウルトラQ」は約500万円。
また、通常のテレビ映画は16mmフィルムで撮影されるが、「ウルトラQ」は、劇場用映画と同じく35mmフィルムで撮影された。さらに、実質的な制作開始が1964年(昭和39年)9月で、本放送開始が1966年(昭和41年)1月2日。実に1年4ヶ月もの長い期間を経て、放送前に既に全28話*がすべて完成されているという、今では考えられない贅沢な体制で製作され、た。
※1965年(昭和40年)10月、製薬会社である武田薬品が一社提供のスポンサーに決定した事を受け、リテイクや宣伝活動などの最終作業が放送開始に向けて本格的に動きだす事となった。(
→「零号版」フィルム参照)
なお、「あけてくれ!」は内容が難解という理由で本放送時にはお蔵入りされたが、1967年(昭和42年)の再放送時に初放送された。

また、「ウルトラQ」では当時の最新型のオプチカルプリンターが、実写と特撮の合成に効果的に使われている。(東宝映画作品では、「マタンゴ」「モスラ対ゴジラ」<→詳細はこちら>)から使われ始めた。(LDに封入の解説書にはオプチカルプリンター1200シリーズとあるが、“東宝特撮映画全史”の「モスラ対ゴジラ」の項目には、オックスベリー1900オプチカルプリンターとの記載あり。)
このオプチカルプリンターは、当時すでにその名を世界に知られていた円谷英二がアメリカのオックスベリー社より購入したもので、世界に2台しかない当時の金額で11万ドルおよそ4,000万円もするものであった。そして、実は、支払い能力のなかった円谷プロの代わりに、この購入費用を肩代わりしたのがTBSテレビ局で、「アンバランス」及び「ウルトラQ」は、このオプチカルプリンターを活用するために企画された作品であったともいわれている。
その後、このオプチカルプリンターはTBS局や円谷特撮のみならず、劇場映画やテレビCF業界からの使用注文が絶えず、常にフル稼働状態であったというが、以降の国産特撮の技術発達と映像表現の可能性に大きく貢献した功績を考えれば充分に元を取ったといえるであろう。

SF、怪奇色はもとより、ファンタジーやコメディ色までもを持つ幅広い作風の「ウルトラQ」。現代でも充分に通用するそのセンス・オブ・ワンダーの魅力は、このような制作上の紆余曲折と破格の製作体制が成した奇跡の産物だったのである。

さて、1966年(昭和41年)1月2日からの初放送時の順番は既に一般的だが(→DVDリリース情報参照)、ウルトラQの製作順は、いくつかのチーム(ブロック)が同時に制作を開始する体制であった為不明な点も多い。
そこで、ウルトラQのシナリオに打たれている脚本ナンバー決定稿を最後に列記してみたい。
※1993年10月21日バンダイビジュアルよりリリースされたLD-MEMORIAL BOX封入の解説書を参考、追記。

 
■脚本ナンバー
1. マンモスフラワー(アンバランス名義) 11.五郎とゴロー 19.ガラダマ(ガラダマの谷)
2. 変身(アンバランス名義) 12.ゴメスを倒せ! 20.ダイナマイトジョー(燃えろ栄光)
3. 悪魔ッ子(アンバランス名義) 13.クモ男爵 21.キリがない(未製作)
4. 幽霊自動車(未製作) ---第2クール--- 22.カネゴンの繭
4. 206便消滅す 14.南海の怒り 23.ゴーガの像
5. 宇宙からの贈りもの(アンバランス名義) 14.火星のバラ(未製作) 24.2020年の挑戦
6. あけてくれ!(アンバランス名義) 15.ぺギラが来た! 25.虹の卵
7. 鳥を見た…(アンバランス名義) 16.東京氷河期 26.SОSフジ山
8. 育てよ!カメ 17.バルンガ 26.地底超特急西へ(ナンバー重複)
9. 1/8計画 18.Oil S.O.S(未製作) 27.海底原人ラゴン
10.甘い蜜の恐怖 18.宇宙指令M774 28.ガラモンの逆襲
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VHS-VIDEO GALLERY
東映ビデオ版

もともと「ウルトラQ」は、一部*を除いて、完全な1話完結のパラレルワールド的なストーリーの為、時系列で物語を把握する必要が無く、放映順・視聴順も、それほど気にする必要が無い。
現在の話数設定は、1966年のテレビ初放送時の順番によって、便宜上つけられているもので、1983年に、東映ビデオより初ソフト化された際のリリース順も、何を根拠にしての事か不明だが、順不同でリリースされた。
ただし、*第13話の「ガラダマ」と第16話「ガラモンの逆襲」、第5話「ぺギラが来た!」と第14話「東京氷河期」は、正続編の形をとっているので、初見時には注意しなければならない。また、第25話「悪魔ッ子」でセスナ機の事故で遭難し生死不明となる杉本記者が、第22話の「変身」にも登場しているので注意が必要だ。 本東映ビデオ版では、「ガラモンの逆襲」が「ガラダマ」より前、「悪魔ッ子」が「変身」よりも前にリリースされている。
2話収録で12,800円(第10巻のみ9,800円)、4話収録で17,800円。今思えば、かなりの高額だが、主にレンタルビデオショップのマストアイテム商品であった。

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「甘い蜜の恐怖」はハニーゼリオンバージョン。ラゼリー・B・ワンバージョン(準備稿ではキムラ・スーパー・ゼリー)は、「五郎とゴロー」のヘリプロン結晶Gバージョン(詳細はこちら→)と同様に、スポンサーが武田薬品に決定した事によりオミットされ、お蔵入りとなった。

ラゼリー・B・ワンバージョンは、未だにそのフィルムの所在が不明だが、7分20秒からの長谷川場長(清水元)がハニーゼリオンの説明をするシーンなどでは、ハニーゼリオンではなくラゼリー・B・ワンと言っているのが口の動きではっきりとわかる。
「ウルトラQ」は全編、撮影映像に後から音声を追加するアフレコ音声であったため、アフレコ音声を再収録しラゼリー・B・ワンバージョンに差し替えたものと思われる。
※オリジナルテロップ収録

「1/8計画」は、怪獣の登場しないウルトラQが初めて放送されたエピソード。センス・オブ・ワンダーの魅力に満ち溢れた作品だ。
その秀逸なオープニングで知られるクレジットタイトルでは、昭和40年当時の渋谷駅前の風景が見られる。※オリジナルテロップ収録
第1巻
第10話 甘い蜜の恐怖
第17話 1/8計画
1983年<B3-1789>
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●ウルトラQの中でも一、二を争う人気宇宙怪人ケムール人が登場する「2020年の挑戦」
人さらい的な恐怖、夜のハイウェイを不気味な笑い声(?)を発しながら大股で飛ぶように走るケムール人。
そしてメルヘンチックな夜の遊園地が一瞬にして恐怖の場に変わる描写など、トラウマものの逸品。絶命時に、頭の触覚のようなものから液体を噴出するのも不気味だ。 ※オリジナルテロップ収録。

●幽体離脱を描いたSF怪奇ドラマ「悪魔ッ子」。ナレーションは、再放送時から使用されたバージョン(プリントバージョン)。
「いったい、子供が犯罪を犯すものでしょうか?それも天使のように純真な子供が。しかし、子供がその環境によって納組織のバランスを破壊された時、完全な犯罪者となりうるのです。ではまた来週まで…」
※ビデオ版新テロップ収録
第2巻
第19話 2020年の挑戦
第25話 悪魔っ子※ジャケット表記
1983年<B3-1796>
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「ゴメスを倒せ!」。学名ゴメテウスとリトラリア、溶解液シトロネラアシッドといった、いかにも的なネーミング。
そして金峰山の洞窟に残っていた古文書を見ながら「このグロテスクな奴は…」の台詞の後に入るSE(効果音)の絶妙なる間。
ウルトラQ唯一の(映像化された)怪獣対決物であり、東宝「決戦ゴジラ」を改造した怪獣ゴメス。
まさに「ウルトラQ」第1回放送にふさわしい作品だ。丸メガネのジロー少年の容姿が懐かしいが、図工の時間に筆洗に絵の具をたらして「ウルトラQだ〜」と言った奴の数は知れず…。※ビデオ版新テロップ収録

●あのペンギンからこういう造形を考える高山良策のセンスに感服。顔はアザラシだが、眠たげな眼がポイントだ。迫りくるぺギラを緊迫感たっぷりに描写した「ペギラが来た!」は、ウルトラQの中でも傑作中の傑作という評価を受けている。
続編「東京氷河期」も同時に製作された。 ※オリジナルテロップ収録
東映ビデオ版 第3巻
第1話 ゴメスを倒せ!
第5話 ぺギラが来た!
1983年9月<TE-M478>
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「カネゴンの繭」
加根田金男という名前からわかるように、お金に執着する人間を風刺したユーモラスな内容だが、怪奇な物に変身してしまうという、どこかうすらさむい恐怖に当時の子供たちは内心ビビッた…。
ウルトラQの中でも、そのユニークな造形と判りやすいキャラクター設定でカネゴンの知名度は群を抜く。 ※オリジナルテロップ収録

●「ガラダマ」の続編だが、本東映ビデオでは続編の「ガラモンの逆襲」の方が先にリリースされてしまった。
次々と東京へ飛来するガラダマ。怪獣映画的なスペクタクルに溢れたシーンだ。 ※ビデオ版新テロップ収録

「変身」
前年1965年8月に公開の「フランケンシュタイン対地底怪獣」や、東宝変身人間シリーズ「ガス人間第1号」などにも通じる、異形のものになってしまった人間の悲しさ、切なさを描いた円谷組得意のテーマ。 ※ビデオ版新テロップ収録
第4巻
第15話 カネゴンの繭
第16話 ガラモンの逆襲
1983年10月<TE-M479>
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「五郎とゴロー」
青葉くるみバージョン。スポンサーが武田薬品に決定した事によりオミットされ、お蔵入りとなったヘリプロン結晶Gバージョンは2005年7月29日にリリースされた「ウルトラQ コレクターズBOX」の特典映像として、初お目見え(→詳細はこちら)。
※脚本金城哲夫が一枚テロップではなく、特技監督有川貞昌と監督円谷一が同一テロップに両名表示されている別テロップバージョンが収録(→DVD収録とは別バージョン)。

●「ぺギラが来た!」と同時制作された続編「東京氷河期」
前作では南極の閉ざされた空間に現れたぺギラだが、本作では北極に移動中のぺギラが東京に現れる設定となる。東京を氷雪で覆い尽くしながら暴れまわるぺギラがカッコいい!※オリジナルテロップ収録
第5巻
第2話 五郎とゴロー
第14話 東京氷河期
1983年11月<TE-M480>
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●異次元空間へと迷い込んだジェット旅客機を描く「206便消滅す」
「ウルトラQ」の怪獣路線変更に伴い登場させた四次元怪獣トドラ。元は「妖星ゴラス」の怪獣マグマだが、マグマ自体も「妖星ゴラス」の海外セールスを意識して登場させた怪獣だ。※オリジナルテロップ収録

●実質的な製作第1話といわれている「マンモスフラワー」。クランクインは1964年(昭和39年)9月27日(日)。※オリジナルテロップ収録

「燃えろ栄光」
ピーター(超深海生物、学名アリゲトータス)と元プロボクサー、ダイナマイト・ジョーとの奇妙な友情を描いた佳作。怪獣ピーターは、後に「ウルトラマン」のゲスラへと改造されていく。※ビデオ版新テロップ収録

「バルンガ」
エネルギーを吸い取りどこまでも大きくなるバルンガ。秀逸な脚本で、翌朝、思わず空を見上げた人も多かった(はず…)。
奈良丸博士の「この(きちがいじみた)都会も」の(きちがいじみた)の台詞は削除されずに収録。「ラドン」「ゴラス」からフィルムが一部流用されている。※オリジナルテロップ収録
第6巻
第27話 206便消滅す
第4話 マンモスフラワー
第26話 燃えろ栄光
第11話 バルンガ
1984年1月<TE-M695>
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「宇宙からの贈りもの」
火星から送られてきたナメクジのような怪獣だが、ナメゴンという名称は本編では一切使われていない。突然現れた怪獣の名前を誰もが知っているという怪獣映画の七不思議も、ここでは見事にクリアされている。秀逸なSFドラマだ。
※オープニング映像は、本放送時で使われた尺の短い47秒版で、音楽が途中で終わっている。※ビデオ版新テロップ収録

「南海の怒り」
大蛸フェチ円谷英二らしく、やはり大蛸(スダール)登場だ。「キンゴジ」と「フラバラ」海外版の大蛸を流用。
※ビデオ版新テロップ収録

「地底超特急西へ」
人工生命M1号の顔、これは笑える。今でいうバラエティのコントにも近いが作品の幅が広い。 ※ビデオ版新テロップ収録
第7巻
第3話 宇宙からの贈り物※ジャケット表記
第23話 南海の怒り
第9話 地底超特急西へ
第22話 変身
1984年3月<TE-M696>
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●古代怪鳥ラルゲユウス「鳥を見た」
ウルトラQ唯一のエンドロール付で、しみじみとした余韻が残るファンタジックSF。
ラルゲユウスが羽の衝撃波で街を破壊するシーンも撮影されたが、円谷英二がその仕上がり具合に満足せず、お蔵入りとし、その代わりに「ラドン」のショットを流用したのは有名な話だ。 ※オリジナルテロップ収録

●東映ビデオ版「宇宙指令M774」のテロップは、実際には出演及びナレーションしていない“町田佳代子”と“ナレーター石坂浩二”の名前がプリントされている放送前のバージョンを使用。後にLD・DVDでリリースされたものには両名の名前がプリントされていないテロップに差し替わっている。※オリジナルテロップ収録

●生命をもった岩、岩石怪獣ゴルゴスとターザンのような野生の少年タケルが登場する「SOS富士山」。 山川惣治の「少年ケニヤ」的な秘境冒険物の趣だ。※ビデオ版新テロップ収録

「ガラダマ」
ガラモンの顔はコチという魚がモデルになっているが、正面から見た顔は完全に魚類だ。その生物的な外見とロボット怪獣的な幼稚な動きとのアンバランスギャップ、長いまつ毛とつぶらな瞳、絶命する際の嘔吐(?)などインパクトありすぎのまさにウルトラQを代表する怪獣だ。 ※ビデオ版新テロップ収録
第8巻
第12話 鳥を見た!
第21話 宇宙指令M774
第7話 SOS富士山
第13話 ガラダマ
1984年4月<TE-M697>
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「海底原人ラゴン」
アマゾンの半漁人が元ネタ。ラゴンはメスで乳房もある。Qとマンの世界がつながっている事を証明したのもラゴンの音楽好きの件だった。 ※オリジナルテロップ収録

「ゴーガの像」
巻貝上の体を、夜のビル街に妖しく発光させながら現れるゴーガ。モノクロ画面が効果的で美しい。※ビデオ版新テロップ収録

「育てよ!カメ」
大ガメの名前は、後になって名づけられた「ガメロン」。実にシュールな話で、この話には今もついていけない。「カネゴンの繭」同様ウルトラQのタイトル曲は使われていない。テーマ曲は太郎のセリフ入りバージョン。※オリジナルテロップ収録

「クモ男爵」
タランチュラの造形はさすがに寒いが、その怪奇映画的シチュエーションは円谷プロ得意の分野。一平君のオーバーなリアクションは時代か。※ビデオ版新テロップ収録
第9巻
第20話 海底原人ラゴン
第24話 ゴーガの像
第6話 育てよカメ
第8話 クモ男爵
1984年6月<TE-M698>
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「虹の卵」
地底怪獣パゴス登場。東宝怪獣バラゴンの着ぐるみを流用したのは有名な話だがパゴスの正式名称は「パゴタトータス」。
ファンタジックな要素と怪獣スペクタクルの融合は、とても30分のテレビ映画とは思えない出来栄えでウルトラQの中では隠れた名作ともいえる。
※ビデオ版新テロップ収録

●内容が難解という理由で、本放送時にはお蔵入りされた「あけてくれ」
早すぎたSF怪奇ドラマの傑作といわれ、1967年(昭和42年)の再放送時には第24話として放送された。※ビデオ版新テロップ収録
第10巻
第18話 虹の卵
第28話 あけてくれ!
1984年7月<TE-M699>
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LD GALLERY
バンダイ ネットワークフロンティア事業部版

ウルトラQは海外輸出を前提として作られた為、本編と、字ネガ(いわゆるテロップ)は分けて製作された。その為35mm本編のフィルムにはテロップが無く、当時字ネガは紛失したままであった。
唯一残されていたのは、放映用16mmフィルムのテロップのみで、それも全部は現存していなかったのだ。(2001年6月25日のDVDリリース時に、35mmの字ネガが多数発見された。)→詳細はこちら

そこで、本LDは35mmフィルムのノンテロップ版をメインとして収録。現存する16mmフィルムのテロップを巻末に収録するというスタイルでリリースされた。
本シリーズLDは、VOL.1のみ実写スチールを合成したコラージュ・ジャケット(開田祐治描きおろしイラスト付)。他カバージャケットイラストは開田祐治。各巻とも未公開写真満載の豪華写真資料集付。シュリンク付。

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Vol.1
1.ゴメスを倒せ! 2.五郎とゴロー
3.宇宙からの贈りもの 4.マンモスフラワー
1985年12月21日<BELL-56>
購入当時、ジャケット裏面の「五郎とゴロー」の解説には「特殊結晶ヘリプロンGの作用で、甲状線に異常をきたし…」と記載があったので、もしやこれは…、と期待したのだが「青葉くるみ」バージョンであった。
当時の怪獣図鑑でもヘリプロン結晶Gのままの記載が多かったようだが、資料丸写しが原因だろう。

特典映像の「五郎とゴロー」のテロップは、東映ビデオ版と同じ
※「宇宙からの贈りもの」のオープニングは、本放送時で使われた尺の短い47秒版だが、音楽が何故か編集されて完奏されている。


■トリビアエピソード
・「宇宙からの贈りもの」には脚本の金城哲夫が宇宙局員役で出演している。また、ナメゴンに仕込まれたメカは東宝「モスラの幼虫」を流用したものという。
・「五郎とゴロー」の巨猿ゴローは東宝「キングコング対ゴジラ」のキングコングの格闘タイプのボディを流用している。
・「五郎とゴロー」のオープニンのクレジットタイトル映像は、後の「ウルトラマン」のクレジットタイトルに踏襲されている。
・「マンモスフラワー」の源田博士役の高田稔は、当初、一の谷博士役の候補だったという。マンモスフラワー“ジュラン”は、平成ガメラ「レギオン襲来」の元ネタとなった。
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Vol.2
5.ぺギラが来た! 6.育てよ!カメ
7.SOS富士山 8.甘い蜜の恐怖
1986年2月15日<BELL-58>
※成田亨描きおろしイラスト付
※「育てよ!カメ」のテーマ曲は、太郎のセリフ無しバージョン。(セリフ入りは特典映像として収録)。
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの」のオープニング〜音楽までを収録。オープニングテーマ曲は尺の長い1分07秒版で完奏されている。

英語テロップ無し 字幕無しの本編25分37秒の海外版映像を、6本にブツ切りにして各巻の特典映像として収録。海外版はDVDコレクターズBOXの特典ディスクにフル収録されるまで、通して視聴するには全巻揃えてコピー編集するしかなかった。


■トリビアエピソード
・万城目と一平の勤める星川航空は、調布飛行場の三矢航空でロケされた。江戸川由利子の勤める毎朝新報は、東宝撮影所の製作部をそのまま使っていた。
・「ぺギラが来た!」の久原羊子役の田村奈巳は、当初、江戸川由利子役の候補だったという。
・「SOS富士山」には、当時人気漫才コンビだった晴乃チック・タックがでているが(タックは後の高松しげお、二代目青大将、三代目意地悪ばあさんの人)、昭和40年12月25日午後4時に放送された新番組紹介「ウルトラQは怪獣の世界」の進行役も勤めている。
・モングラーへの攻撃シーンは、「ラドン」「地球防衛軍」からのフィルムを一部流用している。巨大化した生物が登場するのは、アメリカのSF映画「放射能X」(54年)などからインスパイアされたものといわれている。
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Vol.3
9.クモ男爵 10.地底超特急西へ
11.バルンガ 12.鳥を見た!
1986年4月28日<BELL-60>
※成田亨描きおろしイラスト付
※「バルンガ」の奈良丸博士の「この(きちがいじみた)都会も」の(きちがいじみた)の台詞は削除。
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの-2」パイロットフィルム収録。

■トリビアエピソード
・「地底特急西へ」で、チャールズ・ブロンソンの声でおなじみの大塚周夫が靴磨きの客で出演。脚本の金城哲夫も乗務員役で出演している。
また、少年イタチを演じた山村哲夫は、後に怪獣のスーツアクターにもなり「怪獣ブースカ」のチャメゴン、「怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス」のダイゴロウを演じた。ちなみに「怪獣ブースカ」のブースカを演じたのはカネゴンの中村春吉。
・「鳥を見た!」で、ラルゲユウスが街を破壊する場面はお蔵入りとなったが、この街のミニチュアは真っ赤な色だったという。
モノクロフィルムのブルーバック合成は赤系統の色が処理しやすいという理由からだったが、ウルトラQの怪獣たちに赤い色が多かったのもそのためである。
ちなみに、「バルンガ」の警官の制服が赤かったという証言も残っている。<カラー写真はこちら→>
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Vol.4
13.ガラダマ 14.東京氷河期
15.カネゴンの繭 16.ガラモンの逆襲
1986年7月28日<BELL-62>
※成田亨描きおろしイラスト付
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの-3」パイロットフィルム収録


■トリビアエピソード
・「ガラダマ」で、ガラモンを演じたスーツアクターは身長115センチという超小柄の高橋実(稔)。「ウルトラマン」のピグモンでは、その高橋実(稔)が出演できず、小学6年生の男子が演じたが、それでも30センチほど大きくしなければならなかったという。
また、ガラモンが手をブラブラさせるアクションは、プロ野球の400勝投手、金田正一の投球前の仕草を参考にしたもので、特撮監督の的場徹のアイディアとの事。
・「東京氷河期」では、一部「モスラ」の映像が流用されている。
・カネゴンの体形は妊産婦がモデル。
・「カネゴン」のスーツアクター中村春吉は、後に「怪獣ブースカ」のブースカも演じた。ちなみに、チャメゴンは「地底特急西へ」で、少年イタチを演じた山村哲夫。
・「カネゴンの繭」は、ウルトラQのレギュラー出演者が一切登場しない唯一の作品であり、ウルトラQのタイトル曲も使われていない。
・ガラモンの胸のマークは、一体しかないガラモンを複数いるように見せる為に付けたもの。ラスト、船に横たわるように嘔吐(?)し、動きを止めるガラモンは口の部分を改造したもの。
宇宙セミ人間のイメージは、丸山明宏(現、美輪明宏)だったが、実際には義那道夫という役者が演じた。
・「ガラモンの逆襲」の宇宙セミの頭部は、のちに「ウルトラマン」のバルタン星人へと改造されたが、円盤のミニチュアもバルタン星人の円盤として流用され、さらに天地を逆にしてメフィラス星人の円盤となった。
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Vol.5
17.1/8計画 18.虹の卵
19.2020年の挑戦 20.海底原人ラゴン
1986年9月21日<BELL-64>
※成田亨描きおろしイラスト付
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの-4」パイロットフィルム収録


■トリビアエピソード
・「虹の卵」のシナリオは3つの台本が現存している。準備稿ではパゴスの代わりにゴメスが登場していたが、ゴメスの着ぐるみはすでに東宝美術に返却されゴジラに戻されていたため見送られる。ゴメスは分子構造破壊光線を発生させる器官を持ち、ウランカプセルを食べてしまい自爆してしまうというエンディングだったようだ。
・ケムール人の造形はおなじみ成田亨。前方に2個の眼球、後方に1個の眼球を持つケムール人の頭部は、エジプト絵画の技法を立体物に応用した結果だという。
また「2020年の挑戦」は「アウターリミッツ」1964年2月8日放送パイロット版「The Galaxy Being」(「 宇宙人現わる」国内放送1963年9月16日)に登場する、ネガ反転処理を施して表現された不気味な宇宙人、アンドロメダ星雲31番惑星人の影響を受けているともいわれている。
ケムール人の声は「マタンゴ」からの一部流用で、後にバルタン星人にも使われた。ウルトラQの音楽は宮内国郎だが、東宝「ガス人間第1号」(60年)からの流用が多い。
・ラゴン、ケムール人、ウルトラマンのスーツアクターは、ウルトラセブンでアマギ隊員を演じた長身の古谷敏が演じていた。「マンモスフラワー」の野次馬、「ゴーガの像」の密輸組織の一員としても出演しているが、クレージーや若大将、東宝特撮映画シリーズでもよく見かける。
・ラゴンのソフトビ二ール人形は、「ウルトラQのラゴン」として発売される事はなかった。※増田屋国際貿易から手踊り人形は発売されていた。
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Vol.6
21.宇宙指令M774 22.変身
23.南海の怒り 24.ゴーガの像
1986年12月21日<BELL-66>
※成田亨描きおろしイラスト付
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの-5」パイロットフィルム収録


■トリビアエピソード
・「宇宙指令M774」のボスタングはワイヤーアクション(操演)によるものだが、水を吸収して重たくなり、思うように動かせなくなってしまった。特撮の見せ場に乏しいのは、これが原因。ちなみに、この操演用ミニチュアと思われるボスタングは現存している。(DVDコレクターズBOX特典ディスクのデジタルミュージアムに写真が収録)
・「変身」で、人間(浩二)が巨大化した原因は、モルフォ蝶の鱗粉のせいか、沼の水を飲んだせいか、意見の分かれる所だが、当初の脚本では、沼の水を飲んだ事によるものとされている。(だから蝶も大きいという理論だ。)
・「南海の怒り」で新たに作られた大蛸は、実寸大の足一本で、あとは「キンゴジ」「フラバラ」からのフィルム流用。
・「南海の怒り」の大蛸は、グロテスクな怪魚にするプランもあり、成田亨によるモンスターデザイン画も残っている。
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Vol.7
25.悪魔ッ子 26.燃えろ栄光
27.206便消滅す 28.あけてくれ!
1987年2月28日<BELL-68>
※成田亨描きおろしイラスト付
※海外版「宇宙(火星)からの贈りもの-エンディングまで」パイロットフィルム収録


■トリビアエピソード
・「206便消滅す」本編中の旅客機が吸い込まれる渦の正体は洗濯機。また、本放送時では最終回として放送されたが、実際の飛行機事故の影響で放送を延期した結果であった。
・「あけてくれ」は、内容が難解という理由で1966年7月10日の本放送時には見送られ、その代わりに放送されたのが「ウルトラマン前夜祭」だった。
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バンダイ ビジュアル版
ウルトラQ MEMORIAL BOX 7枚組
1993年10月21日<BELL-615>
ウルトラQ全28話を7枚のLDに収録、32ページ豪華オリジナル解説書封入。
中ジャケットは単品盤と違う開田裕治のイラストジャケット版。

テロップの入った放映用16mmフィルムがすべて見つかった事によりテロップ入り版をメインに再リリースしたボックスセット。基本的にはノンテロップ版35mmフィルムに放映用16mmフィルムのテロップを流用して繋ぎ合わせたように見受けられる。
本LDでは初盤LDとは逆にノンテロップ版オープニングを特別映像として収録している。また、海外版「宇宙からの贈りもの」パイロット版収録。初盤LDと同じく英語テロップ無し 字幕無しの本編25分37秒の海外版映像を6本にブツ切りにしてVol.1〜Vol.4までのディスクの両サイド巻末に2本ずつ、特典映像として収録。
※「五郎とゴロー」のオープニングテロップは、すべて東映ビデオ版と同じ
※「宇宙からの贈りもの」のオープニング映像は、尺の長い1分07秒版(おそらく再放送版)で完奏されている。
※「バルンガ」、奈良丸博士の「この(きちがいじみた)都会も」の(きちがいじみた)の台詞は削除。
※「育てよ!カメ」のテーマ曲は、太郎のセリフ無しバージョン。
BOXジャケット
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Vol.1
1.ゴメスを倒せ!
2.五郎とゴロー
3.宇宙からの贈りもの
4.マンモスフラワー
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Vol.2
5.ぺギラが来た!
6.育てよ!カメ
7.SOS富士山
8.甘い蜜の恐怖
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Vol.3
9.クモ男爵
10.地底超特急西へ
11.バルンガ
12.鳥を見た!
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Vol.4
13.ガラダマ
14.東京氷河期
15.カネゴンの繭
16.ガラモンの逆襲
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Vol.5
17.1/8計画
18.虹の卵
19.2020年の挑戦
20.海底原人ラゴン
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Vol.6
21.宇宙指令M774
22.変身
23.南海の怒り
24.ゴーガの像
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Vol.7
25.悪魔ッ子
26.燃えろ栄光
27.206便消滅す
28.あけてくれ!
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DVD GALLERY
パナソニック版

ピアノ線までくっきり見える高画質、デジタルウルトラシリーズDVD。
オリジナル35ミリネガフィルムを、最新鋭のテレシネマシンによりデジタル化してノイズを除去。音声においては、光学録音によるマスタートラックを、ハードディスクに取り込みノイズを除去。
さらに、アフレコ時のセリフ専用の16mmシネテープが見つかり、これらの素材を新たにミックスダウンして作られたのが本デジタルリマスター版DVDである。
また今回、35mmのタイトルネガフィルムも多数発見され、今までとは比較にならないほどクレジットタイトルが鮮明になっている。
昭和41年当時のテレビモニターの性能を考えても、おそらく本邦初公開のフィルム並みの高画質であろう。(※今まで気づかなかったNGシーンもバッチリ確認できる)
透明リバーシブルジャケット、18ページライナーノーツ付。フォノシート風のピクチャーレーベル、懐かしの回転式チャンネルテレビを再現したメニュー画面など、レトロさと新しさを、うまくブレンドしている(今でも「チャンネルを回す」という表現をするおじさんいます…)。
これを買わずして日本のSF特撮は語れない!

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パナソニック版 Vol.1
第1話(制作No.12) ゴメスを倒せ!
第2話(制作No.11) 五郎とゴロー
第3話(制作No.5) 宇宙からの贈りもの
第4話(制作No.1) マンモスフラワー
2001年6月25日<BBBS-1771>
●※「五郎とゴロー」は青葉くるみバージョン。
また、本DVDに収録されている「五郎とゴロー」のテロップは既発売のものとは違い、脚本金城哲夫、特技監督有川貞昌、監督円谷一がそれぞれ一枚テロップになっている。
映像が鮮明なので冒頭のロープウェイから逃げ出す子供の思いっきりの笑顔が見られる…。
●※「宇宙からの贈りもの」オープニング映像は、本放送時に使われたとされる尺の短い47秒版で音楽が途中で終わっている。
※「マンモスフラワー」。崩れ落ちるビルの壁面(14分30秒)の画面右上にマンモスフラワーの根を引っぱる両手が見えてしまっている(NGシーン)。
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パナソニック版 Vol.2
第5話(制作No.15) ぺギラが来た!
第6話(制作No.8) 育てよ!カメ
第7話(制作No.20) SOS富士山
第8話(制作No.10) 甘い蜜の恐怖
2001年6月25日<BBBS-1772>
「育てよ!カメ」のテーマ曲は、太郎のセリフ入りバージョン。
「甘い蜜の恐怖」は、ハニーゼリオンバージョン。
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パナソニック版 Vol.3
第9話(制作No.13) クモ男爵
第10話(制作No.25) 地底超特急西へ
第11話(制作No.17) バルンガ
第12話(制作No.7) 鳥を見た!
2001年7月25日<BBBS-1773>
「クモ男爵」
24分34秒、災に包まれ、崩れ落ちる洋館の壁の向こうに、壁を倒すスタッフの手が写る(NGシーン)。(→詳細はこちら)
「地底超特急西へ」
既発売ソフトに収録されていたタイトルテロップが出る時に入っていたブレーキの効果音(4分11秒)と、一平が取り違えたジェラルミンのケースを開けたときの効果音(10分25秒)が抜け落ちて収録されていない。
「バルンガ」
18分06秒の奈良丸博士の「この(きちがいじみた)都会も」の(きちがいじみた)の台詞は、削除されずに収録。また、20分50秒・58秒からの渦巻く煙(台風の雲)のシーンで、煙を吸い込んでいる換気扇のような丸い機械が見える(NGシーン)。
「鳥を見た!」のウルトラQのオープニングテーマ曲は、短い編集バージョンが使用されているが、既発売のものとは、フレーズの最後の音程が微妙に違う。編集が違うバージョンが使用されているようだ。
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パナソニック版 Vol.4
第13話(制作No.27) ガラダマ
第14話(制作No.16) 東京氷河期
第15話(制作No.21) カネゴンの繭
第16話(制作No.28) ガラモンの逆襲
2001年8月25日<BBBS-1774>
「東京氷河期」
黒雲のシーン(20分43秒〜20分48秒)にセスナ機が見えるが、セスナ機が黒雲を飛ぶのは、この後の23分27秒過ぎから始まるシーンなので、おそらく編集ミスかセスナ機が見えないと判断したのかのどちらかであろう。
さらに23分34秒、撮影用の大型扇風機が画面左下にチラッと見えるNGシーンも確認できる。けっこうアバウトだ。
「カネゴンの繭」
9分31秒、カネゴンの着ぐるみの口部分から、着ぐるみに入っている人物(中村晴吉)の顔が写ってしまっている(NGシーン)。
また、カネゴンがシャベルカーより転落するシーン(22分45秒)では、着ぐるみの頭部分が取れてしまうNGシーンも見られる。
18分40秒頃からのカネゴンが子供達と逃げる商店街は、踏切前に大和銀行北沢支店の看板が確認できる事から東京の下北沢一番街と思われる。
「ガラモンの逆襲」
宇宙人の円盤が飛び去るラストショット、背景の空に円盤の影が写ってしまっている(NGシーン)。
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パナソニック版 Vol.5
第17話(制作No.9) 1/8計画
第18話(制作No.24) 虹の卵
第19話(制作No.23) 2020年の挑戦
第20話(制作No.26) 海底原人ラゴン
2001年9月25日<BBBS-1775>
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パナソニック版 Vol.6
第21話(制作No.18) 宇宙指令M774
第22話(制作No.2) 変身
第23話(制作No.14) 南海の怒り
第24話(制作No.22) ゴーガの像
2001年10月25日<BBBS-1776>
「ゴーガの像」
18分16秒、貝殻の突起をつかみゴーガを操作するスタッフの手が写ってしまっている(NGシーン)。
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パナソニック版 Vol.7
第25話(制作No.3) 悪魔ッ子
第26話(制作No.19) 燃えろ栄光
第27話(制作No.4) 206便消滅す
第28話(制作No.6) あけてくれ!
2001年11月25日<BBBS-1777>

Vol.7には、「武田薬品」オープニングCM、店頭デモ用映像、「悪魔ッ子」秘蔵エンディングナレーションを特典映像として収録。
特に「あけてくれ」とならび、早過ぎた怪奇SFの名作といわれる幽体離脱を描いた「悪魔ッ子」の初号試写、初放送時に流されたオリジナルナレーションは貴重だ。

「リリーは悪魔ッ子ではなかったのです。もし悪魔がいたとすれば、それはリリーの中にではなく、それをとりまく世界が歪んでいたからなのです。ご覧なさい、リリーはすっかり明るさを取り戻し、舞台に無邪気な笑いをふりまいています。」(→既ナレーションはこちら)

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DVD発売記念 ノスタルジック キャンペーン付録
2001年6月25日

2001年6月25日よりリリースされたDVDのキャンペーン特典。
スクラッチカードを削って、懐かしのオリジナルグッズが当たる!
A賞:オープニングぱらぱらフィルム
B賞:怪獣大相撲
C賞:フィルムしおり
※円谷新報(紙袋)には、DVDの宣伝とウルトラQの制作推移が記事風に掲載。

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DVD発売告知チラシ
DVD背表紙
オープニングぱらぱらフィルム
画像クリックで再生
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ピーディディ/ハピネット・ピクチャーズ版
ウルトラQ コレクターズBOX (初回限定生産)
2005年7月29日<BBBS-9140>
BOX & Vol.0 特典ディスク

スポンサーが武田薬品に決定した事によりオミットされ、お蔵入りとなったヘリプロン結晶Gバージョンの「五郎とゴロー」(零号版)のフィルムが発見され、特典映像として奇跡の初収録。

テレビ番組の制作に当たっては、スポンサーの扱う商品・サービスなどにマイナスとなる表現を避ける事は必須条件である。例えば、アルコール飲料などのメーカーがスポンサーの場合「アル中」といった表現や、ライバル会社の飲物を飲むシーン。また、自動車メーカーや航空会社がスポンサーの場合には、交通事故や墜落事故などといったイメージダウンにつながる内容を扱う事などがご法度とされている。

そして「ウルトラQ」も製薬会社である武田薬品が一社提供のスポンサーと決定した事により、被害をもたらす元となる薬品、「五郎とゴロー」のヘリプロン結晶Gと、「甘い蜜の恐怖」のラゼリー・B・ワンが、薬に対するイメージを害うとして引っかかり、ヘリプロン結晶Gが青葉くるみ、ラゼリー・B・ワンがハニーゼリオンへと、それぞれ修正されたのだ。
ちなみに「ぺギラが来た!」では、ぺギラの嫌いな南極のコケからとれる成分として“ぺギミンH”が登場するが、こちらは怪獣を退治する薬である事からOKとなったといわれている。

■「五郎とゴロー」零号版で初ソフト化されたシーン
05:54〜06:23 野猿観察研究所の小野(土屋嘉雄)が、薬品倉庫でヘリプロン結晶Gの瓶を手に取るカットから、警官に呼ばれるカットまでの29秒。
撮り直しをした本放送版では、青葉くるみが入っている箱のアップ直前に、小野(土屋嘉雄)が薬品瓶の埃を掃いながら、棚の青葉くるみの異変に気づくシーンがあり、3秒長い。その為、全体の尺も零号版は25分30秒だが、本放送版は3秒長く25分33秒版となっている。
19:41〜20:04 万城目(佐原健二)達と小野(土屋嘉雄)が、坂道を歩きながら会話をするシーンで、小野がヘリプロン結晶Gの説明をするシーンの会話の音声が、まるごと差し替えられている。
「ヘリプロン結晶G…」「まあ、簡単に言うと、一種のホルモン剤です」「しかし、一定量を越すと〜中略〜危険な薬品なのです。」から、江戸川由利子(桜井浩子)の「イーリアン島の猿も日本兵の持っていたその薬を飲みすぎたのかしら…」というヘリプロン結晶Gに関する一連のセリフが初収録。
シーン自体は同じで、既リリースの青葉くるみバージョンでも、土屋義男の口の動きで、明らかにヘリプロン結晶Gと言っているのがわかる。
25:19〜25:30
(ラスト)
本放送版では、音楽と共に本編が終わるが、零号版では、突然無音となりそのまま終了。零号版は、ヘリプロン結晶Gに関係する石坂浩二のナレーションと共に終了したといわれているが、残念ながらナレーションは収録されていない。おそらくナレーション部分欠落による無音と思われる…。

また、幻とされていた「SOS富士山」「ガラモンの逆襲」「ゴーガの像」(音声なし)の予告編映像も初収録。
そして、あなどれない特典映像がデジタルミュージアム
ソフトビニール人形、おもちゃ、撮影小道具、台本・広告物・企画書、絵コンテなど、今でも現存している貴重なウルトラQ関係のものを紹介している映像で、どれも必見。
特に撮影用小道具が凄い。ゴメスのツノ、「五郎とゴロー」の牛乳缶、ナメゴンの目玉、「ぺギラが来た!」の雪上車、ラルゲユウスの足、「2020年の挑戦」の遊園地コーヒーカップ、ボスタング、「あけてくれ!」の小田急ロマンスカーなど、貴重な小道具が静止画で登場する。
マルサン商店のゴメス・ぺギラ・ガラモンの1期物ソフビや、目が破損しやすいナメゴンの袋入り完品のソフビ、箱付プラモデルなどお宝としても超貴重。

その他、「宇宙からの贈りもの」海外版/「2020年の挑戦」ラッシュプリント(音声なし) /全28話ノンクレジットオープニング(音声なし)/ドキュメンタリー番組「ウルトラQのおやじ」(→詳細はこちら) など、貴重な映像が収録されている。
また、オリジナル特製BOX/デジパック収納/オリジナルデザイン・レーベルで、全編新たに書き下ろした解説等満載のブックレット付。
なお、デジタルジオラマポストカード「ガラモン」/アメコミ界の巨匠アレックス・ロス描き下ろしマウスパッド付だが、こういう新たな描き下ろしイラストのような特典は、新しいファンを開拓する為の手法なのだろうが個人的にはまったく興味がない。

ちなみに本編映像ディスクは初盤DVDとメニュー画面等含めてすべて同内容である。

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Vol.1
1.ゴメスを倒せ!
2.五郎とゴロー
3.宇宙からの贈りもの
4.マンモスフラワー
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Vol.2
5.ぺギラが来た!
6.育てよ!カメ
7.SOS富士山
8.甘い蜜の恐怖
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Vol.3
9.クモ男爵
10.地底超特急西へ
11.バルンガ
12.鳥を見た!
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Vol.4
13.ガラダマ
14.東京氷河期
15.カネゴンの繭
16.ガラモンの逆襲
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Vol.5
17.1/8計画
18.虹の卵
19.2020年の挑戦
20.海底原人ラゴン
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Vol.6
21.宇宙指令M774
22.変身
23.南海の怒り
24.ゴーガの像
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Vol.7
25.悪魔ッ子
26.燃えろ栄光
27.206便消滅す
28.あけてくれ!
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バンダイビジュアル版 ウルトラ1800シリーズ(2009.02.01追記)

バンダイビジュアルよりウルトラ1800シリーズとして再リリースされた廉価版DVD。
ニュージャケット仕様。見開き解説書付。既存DVDとピクチャーディスク以外はまったくの同内容。特典映像未収録。
初回特典として、各巻1枚「なつかしの怪獣ブロマイド」封入。当時の5円引きをイメージさせる紙袋入り。
解説書によると「ガラダマ」に子役時代の古谷徹(声優)が出演しているとの事。(確かに…)

「ウルトラQ」DVDで使われている本編映像はオリジナルの35ミリネガフィルムからデジタル化されたリマスター版である。よってLD版の方が高画質だ、という事はなくDVD版の鮮明さとクリアさは段違いだ。

(※「ウィキペディア」では、LDの方が高画質だという記載があるが、これは明らかな間違い。)
ちなみに、「ウルトラQ」は劇場用映画と同じ35mmフィルムで撮影されたが、以降のシリーズ「ウルトラマン」「ウルトラセブン」は、制作費削減の為、特撮部分を除いてテレビ放送用の16mmフィルムで撮影されている。(→こちらも参照)
廉価版リリースにより、パナソニック版の「ウルトラQ」は、「マン」「セブン」ともに廃盤のもようだが、いずれにせよ次はブルーレイ・ハイビジョン。

実写スチールを合成した人工着色風のコラージュ・ジャケットだが、「ウルトラQ」の怪獣達は一体、どんな色をしていたのだろうか…。
カラースチールで残っているのは少年マガジン1965年(昭和40年)53号の表紙を飾ったペギラ、ガラモン、パゴス。(※ぺギラは「月刊ぼくら」10月号の表紙にも単独で掲載。また、単品盤LDのVol.4封入の解説書にも同じ写真が掲載。)
少年マガジン特写・向ヶ丘遊園地イベントでのピーター、M1号。
円谷プロ敷地内で撮影されたと思われるゴルゴス、(ピーター)。
そして、向ヶ丘遊園地イベント、カラーブロマイドのカネゴンぐらいだろう。 <→カラー写真はこちら>
(ゴメスのツノ、ナメゴンの目玉、ラルゲユウスの足、ボスタングの撮影用小道具は現存し、ウルトラQ コレクターズBOX特典ディスクのデジタルミュージアムに静止画が収録されている。)
どの写真も経年劣化のため青が薄くなり赤が強くなっている。また、本編のカラースチールは残念ながら現存していないようだ。

しかし、ぬいぐるみ(着ぐるみ)の流用という点を考慮すると、まずゴメスは東宝「地球最大の決戦ゴジラ」、ゴローは「キングコング対ゴジラ」の格闘用コング、海竜は「海底軍艦」のマンダ、トドラは「妖星ゴラス」のマグマ(ヒゲがないだけ)、大蛸スダールは「キンゴジ」「フラバラ海外版」の大蛸。
そして、セミ人間の頭部は「ウルトラマン」のバルタン星人、ラゴンはそのままラゴンとなるが…、どうだろう。
もちろん改造の際のリペイントも考えられるが、おおよその色味はわかるのではないだろうか… (2009.02.01)

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■初回封入特典
「なつかしの怪獣ブロマイド」
※見たい人はオンマウス
Vol.1
1.ゴメスを倒せ! 2.五郎とゴロー
3.宇宙からの贈りもの 4.マンモスフラワー
2008年12月19日<BCBS-3399>
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Vol.2
5.ミロガンダの秘密 6.沿岸警備命令
7.Sバラージの青い石 8.甘怪獣無法地帯
2009年2月25日<BCBS-3407>
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Vol.3
9.電光石火作戦 10.謎の恐竜基地
11.宇宙から来た暴れん坊 12.ミイラの叫び
2009年3月4日<BCBS-3408>
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Vol.4
13.オイルSOS 14.真珠貝防衛指令
15.恐怖の宇宙線 16.科特隊宇宙へ
2009年3月11日<BCBS-3409>
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Vol.5
17.1/8計画 18.虹の卵
19.2020年の挑戦 20.海底原人ラゴン
2009年1月23日<BCBS-3403>
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Vol.6
21.宇宙指令M774 22.変身
23.南海の怒り 24.ゴーガの像
2009年1月23日<BCBS-3404>
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Vol.7
25.悪魔ッ子 26.燃えろ栄光
27.206便消滅す 28.あけてくれ!
2009年1月23日<BCBS-3405>
総天然色 ウルトラQへ→
ウルトラマンへ→
■本ページにて記載のデータは「各LD・DVD封入の解説書」、「東宝特撮映画全史」(東宝株式会社出版事業部)及び、
「ウルトラQ全記録」より、一部参考引用しています。(2005.09.24)
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●本サイトに掲載されているジャケット画像および静止画像にはそれぞれの然るべき製作者・著作者にその権利があります。本サイトは、それらの製作者・著作者からなんらかの指摘および注意を受けた場合には、すみやかに画像・内容を消去するなどの対応をいたします。
●LD/DVDのチョイスや解説は独断と偏見です。記載事実に誤り等がございましたらメールでご意見お願い致します。
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