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					250名の大脱走計画とその実行を緻密なチームワークプレイで遂行するスリリングな前半。 
収容所を脱走し、機関車、ボート、飛行機や自転車、そしてバイクなどを使い、敵の包囲網をかいくぐりながら国境を越えようとする個人プレーが主体となるアクティブな後半。 
 
「大脱走」の顔ともいうべきヒーローはスティーヴ・マックイーン。 
3年前のやはりジョン・スタージェス監督の「荒野の七人」でスターダムにかけ上がったマックイーンの人気は本作にていよいよ決定的なものとなった。 
 
意外な事に撮影と同時進行で書かれていた「大脱走」の脚本は未完成のままで、ストーリーは即興で決められていた。 
そのためマックイーンの役柄がはっきり決まっていなかったともいう。 
途中試写を見たマックイーンは、自分がヒーローに見えないとして撮影を一時ボイコットしているが、それを説得したのが盟友ジェームズ・コバーンとジェームズ・ガーナーであった。 
 
バイクの腕前を披露する条件で出演を許諾したというクライマックスのマックイーンのバイクによる逃走劇は、アクション映画史に残る名シーンとなったが、時速100キロのスピードで高さ3.6メートル、20メートル長の大ジャンプを見せるバイクによる国境のフェンス超えシーンはマックイーン本人によるものではない。 
本人は志願したのだが、保険会社の規定が許さず代役をを使わざるを得なかったものだという。 
バイクスタントはマックイーンのバイク仲間のバッド・イーキンズ。 
 
バイクによる逃走アクションはイーキンズとマックイーンで考えたものだ。 
マックイーンは、自身が演じるヒルツをバイクで追うドイツ兵の役も演じているが、逃げる者と追う者の両方を演じるというスタントマンもどきの仕事もこなしている。 
ちなみに、フェンスの有刺鉄線はゴムヒモで出来ているそうだ。どう見ても本物の針金にしか見えず、映画初見後、長らく不思議だったのだが、わかって納得…。 
 
ハリウッド的な娯楽アクション大作だが史実に基づく実話。 
DVDに収録されているドキュメンタリー映像内には「脱走はゲームでは無い」というナチスの処刑文書も見られ、映画と同じように77人の脱走兵のうち50名はゲシュタポにより謀殺されている。 
まさに命をかけた脱走劇だったのである。 
 
製作40周年記念特別編 デジタル・リマスター版として国内リリースされたDVDの元となったマスター映像が現在もっとも最良とされるが、NHKハイビジョンやWOWOWで放送されたHV版も同じマスターを使用している。(2008/02/03) | 
			 
			
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							2007年1月2日(火) WOWOW放送 
173分 アスペクト2.35:1 シネスコサイズ 
 
1963年8月10日国内公開 ユナイテッド・アーチスツ(MGM)作品 
 
監督:ジョン・スタージェス 
製作:ジョン・スタージェス 
原作:ポール・ブリックヒル 
脚本:ジェームズ・クラべル/W・R・バーネット 
編集:フェリス・ウェブスター 
撮影:ダニエル・ファップ 
音楽:エルマー・バーンスタイン 
 
出演:スティーヴ・マックイーン 
   ジェームズ・ガーナー 
    リチャード・アッテンボロー 
    ジェームズ・コバーン 
    チャールズ・ブロンソン 
    デヴィッド・マッカラム 
    ドナルド・プレザンス 
    ジェームズ・ドナルド | 
					 
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