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					荒川飛騨守(安部徹)と松永大膳(名和宏)は、シリーズ中でも屈指の名悪役コンビ。 
近隣の木こりをさらい、地獄谷の硫黄を使った武器作りのために苦役を強いる荒川飛騨守。 
魔神の宝剣により絶命する唯一の悪役でもある。 
 
当時、6千万円の製作原価で作品が出来れば黒字になったという大映作品だが、当時の製作費で1億円かかったという「大魔神」。 
その興行収入は1億円。 
大ヒットの勢いを受けての続編「大魔神怒る」も同じく1億円の製作費で収入1億円。 
いずれも利益無し。 
三作目「大魔神逆襲」は1億円の製作費にも関わらず、興行収入1億に届かず、遂にシリーズ終了となる。 
製作費をかけすぎたため、あれだけ苦労しても、利益無しだったと、当時の「大魔神」企画の奥田久司は語っている。 
確かな技術力で海外市場をも意識して創り上げた「大魔神」シリーズだったが、思うようには収益が上がらなかったようだ。 
 
「大魔神」公開の5年後(1971年)、大映は倒産した。 
しかし、決して悲観する事はない。 
優れた映画は永遠に心に残る。日本特撮映画史にその名を刻んだ「大魔神」。 
今見てもまったく色褪せる事がなく、私たちを魅了し続けているのだから…。 
 
少年達の一人、金太は激流に流されて死ぬ…。ハッピーエンドではないラストに、言い知れぬ無常さを感じた。 
しかし、生あるものは必ず死ぬ。自然の一部である自分自身も例外ではない事に気づき、怖れを感じた少年時代。 
大魔神は、そんなメッセージを最後に残し、雪とともに消えていった…。 
 
シリーズ三作中、唯一エンドクレジットが流れる作品でもあるが、本作をもってシリーズ終了となった事を考えると、偶然とはいえ感慨深いものがある。 
(2008/03/10)  | 
			 
			
					※「大魔神」ハイビジョンへ→ 
							※「大魔神怒る」ハイビジョンへ→ 
							※ジャケット比較はこちら→ 							
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															| ■おまけ | 
													 
													
															  
																			リアクション-3(冒頭の農民) | 
													 
													
															  
																			同一人物?(木こり) | 
													 
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							2008年3月6日(木) 日本映画専門チャンネル放送 
アスペクト2.35:1 シネスコ 88分 
 
1966年12月10日公開 大映作品 
 
製作: 永田 雅一 
企画: 奥田 久司  
脚本: 吉田 哲郎 
監督: 森 一生 
撮影: 今井 ひろし 森田 富士郎 
特撮監督: 黒田 義之 
録音:大谷 厳 
音楽: 伊福 部昭 
美術: 西岡 善信 加藤 茂 
照明: 伊藤 貞一 美間 博 
編集: 谷口 登司夫 
特撮合成:田中 貞造 
作画: 渡辺 善夫 
擬闘: 楠木 榮一 
音響効果: 倉嶋 暢 
スチル: 藤岡 輝夫 大谷 栄一 
助監督: 大洲 斉 勝呂 敦彦 
製作主任: 小沢 宏 
 
主演: 二宮 秀樹 (鶴吉) 
    堀井 晋次 (大作) 
    飯塚 真英 (金太) 
    長友 宗之 (杉松) 
    山下 洵一郎 (庄八) 
    仲村 隆 (三平) 
    安部 徹 (荒川飛彈守) 
    名和 宏 (松永大膳) 
    北林 谷栄 (老婆かね) 
    守田 学 (黒木東馬) 
    早川 雄三 (吉兵ェ) 
    堀北 幸夫 (矢田) 
    玉置 一恵 (城下の侍) 
    浜田 雄史 (小六) 
    石原 須磨男 (吾十) 
    南部 彰三 (名主善右ェ門) 
    芝田 総二 (茂助) 
    藪内 武司 (石丸) 
    伊藤 義高 (追手の兵2) 
    森内 一夫 追手の兵1) 
    戸村 昌子 (はる) | 
					 
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