ザ・ラトルズ オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ
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「ザ・ビートルズ・アンソロジー」DVD 3月31日発売記念!
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ザ・ラトゥ〜ズ 「オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ」!


キャバーン・クラブ・ライブ「グース・ステップ・ママ」、エド・サリバン・ショー「ホールド・マイ・ハンド」、映画ア・ハード・デイズ・ラッツ「アイ・マスト・ビー・イン・ラヴ」、ヘルプ!ならぬ「アウチ!」、チェ・スタジアム・ライブ「イッツ・ルッキング・グッド」、 サージェント・ラターズ・ダーツ・クラブ・バンド「グッド・タイムス・ロール」、ラトルズ・イン・ワールドワイドTV「ラヴ・ライフ」、トラジカル・ヒストリー・ツアー「ピギー・イン・ザ・ミドル」、イエロー・サブマリン・サンドイッチ「チーズ&オニオン」(ビートルズのブート盤にジョンの未発表曲として収録されてしまったほどの名曲)、ラットルコープ屋上「ゲット・アップ・アンド・ゴー」など、数々の名曲と名シーンを生んだパロディを超えたパロディ ザ・ラトゥ〜ズ!「オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ」!

ラトルズは、ロン・ナスティー(ジョン役=ニール・イネス)、ダーク・マックィックリー(ポール役=エリック・アイドル)、スティッグ・オハラ(ジョージ役=リッキー・ファター)、バーリントン・ウォンブル通称バリー・ウォム(リンゴ役=ジョン・ハルシー)の4人からなるイギリスから登場した世界的に有名なポップバンド(のはず…)。
音楽的なリーダーは、ジョン役のニール・イネス。彼は60年代のイギリスで活躍したボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドのメンバー。ビートルズのマジカル・ミステリー・ツアーにも出演し、ジョンとジョージが見入るヌードクラブで、「デス・キャブ・フォー・キューティ」を演奏しているキーボードプレイヤー。ラトルズのオリジナルをも超える数々の名曲を創り出したのは彼、ニール・イネスである。

バンドのコンセプトと監督(共同監督ゲイリー・ワイズ)・脚本を手がけたのは、ポール役の元モンティ・パイソンのエリック・アイドル。
元々ラトルズは、1976年「ラトランド・ウィークエンド・テレビジョン」というイギリスBBC2で製作された番組のワンコーナーとしての企画バンドであったが、次第に人気を呼び、アメリカNBCの人気テレビ番組「サタディ・ナイト・ライブ」のスタッフと共同でラトルズの栄光の足跡をたどる特番として製作される事となった。
映像自体の元ネタは「コンプリート・ビートルズ」(→ジャケットはこちら)。
これが78年3月に放送された「ザ・ラトルズ オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ」である。
モンティ・パイソンのジョン・クリーズ、マイケル・ペリン、「サタディ・ナイト・ライブ」の常連、ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、ビル・マーレーらが出演しているのは、イギリスBBCとアメリカNBCとの共同製作による所が大きい(この他、超大物ミュージシャンが登場しているのもパロディとしてのクオリティの高さを感じさせる)。
ジョージ役のリッキー・ファターは元ビーチボーイズのバックメンバー、リンゴ役のジョン・ハルシーは元タイムボックス、パトゥーのドラマー。

ロイヤル・コマンド・パフォーマンスでのエリザベス女王のそっくりさん(「裸の銃を持つ男」などにも出演しているジャネット・チャールズ)のナイスボケ!実はゴッドならぬロッド(・スチュワート)の聞き間違いだったというキリスト発言の真相、アップルならぬバナナマークのラットル・コープ前で飄々とボケるジョージ・ハリスン本人、1962年以来一言も口を聞いていない(実際、映像内でも一言も喋らない)静かなるラトルと呼ばれたスティッグ死亡説(ダークではない所がミソ)など、その隅々までに盛り込まれたパロディネタは、ビートルズファンであればあるほど楽しめる内容となっている。
モンティ・パイソンのナンセンスでシニカルな笑いと二ール・イネスの高い音楽性がひとつになって創りあげたビートルズ・パロディの最高峰「オール・ユー・二ード・イズ・キャッシュ」。
(2003.2.26)

1978年11月に東京12chで放送された日本語吹替版はこちら

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●THE RUTLES
米国盤LP(HS3151)
1978年4月
WARNER BROS.RECORDS INC.

●ラトルズ/ラトルズがやって来た
オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ
(四人もアイドル)
国内盤LP(P10534W) 1978年7月
ワーナー・パイオニア
■SIDE ONE 1962-67
Hold My Hand Number One With A Girl Like You I Must Be in Love OUCH! Living in Hope Love Life Nevertheless


■SIDE TWO 1967-70
Good Times Roll Doubleback Alley Cheese and Onions Another Day Piggy in the Middle Let's Be Natural


16ページフルカラー豪華ブックレット封入。
ジャケットサイズなので写真も大きく、現在入手可能なラトルズ物のCD/DVDのジャケットに使われている写真はほとんど収録されている。「良くぞ、ここまで…」とうれしくなる程の凝り様がうれしい。
SIDE ONE 1曲目「Hold My Hand」は、冒頭に「バック・イン・ザ・USSR」もどきのジェット機音と「タックスマン」もどきのカウントが収録されている別ミックスバージョン。
※実際のラトルズの演奏で、ポール役のエリック・アイドルの吹替ボーカルを担当したのがオリー・ハリソール(パトゥーのメンバー、左利きのギタリスト、ラトルズのギターとしても参加、91年にドラッグが元で死去)。オリー・ハリソールは、実質的にラトルズのポール的な役割を担っていたようだ。
彼は、リーゼントに皮ジャン姿の初期ラトルズの5人目のメンバー、レポ(スチュワート・サトクリフ役→詳しくはこちら)としてスチール写真にも映っている(上記写真参照、右端にギターを逆さまに持って立っている人物)。
ちなみにベースを演奏したのはアンディ・ブラウン。ブラスとアレンジがジョン・アルトマン。
96年にはロン、スティッグ、バリーの3人で「ビートルズ・アンソロジー」ならぬ「ラトルズ・アーキオロジー」としてアルバムをリリース。ダーク(エリック・アイドル)と死去したオリー・ハリソールは不参加のため、ラトルズというよりも二―ル・イネス色の強いアルバムとして記憶に残る。
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●THE RUTLES/ザ・ラトルズ
(1962〜1970)
米国盤CD(R2 75760)
1990年7月
国内盤CD(MSIF2083)
1993年10月25日
RHINO
RHINO(ライノ社)から1990年にリリースされた米国盤(R2 75760)そのものに、日本版独自の帯とラトルズ物語完全対訳/歌詞・対訳付解説書を封入した国内盤( 国内盤から帯と解説書を外すと、米国盤とまったく同じものとなる)。

ラトルズ初のCD化にあたり、GOOSE-STEP MAMA/BABY LET ME BE/BLUE SUEDE SCHUBERT/BETWEEN US/IT'S LOOKING GOOD/GET UP AND GO の未レコード化6曲が新たに収録されたベスト盤CDアルバム。
米国盤CDは現在でも入手可能だが、国内盤は残念ながら廃盤。
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●I LOVE THE RUTLES 
米国初盤LD (ID7672PA)
1990年 PACIFIC ARTS VIDEO/
IMAGE ENTERTAINMENT,INC.
●I LOVE THE RUTLES 
米国初版VHSビデオ
(PAVR-540)
1990年 PACIFIC ARTS
●モンティー・パイソンのザ・ラットルズ
ALL YOU NEED IS CASH
国内初版VHSビデオ (TE-B815)
1990年頃 東映ビデオ
タイトルは「I LOVE THE RUTLES」となっているが、本編は「オール・ユー・二ード・イズ・キャッシュ」。英語モノ音声。冒頭のPACIFIC ARTS VIDEOマークを除き、本編〜BROADWAY VIDEOマーク表示のラストまで約70分30秒版(国内版と同じ)

78年3月にアメリカNBCで放送された際には、レポーターのエリック・アイドルがラトルズの売込みを断った音楽プロデューサー、ブライアン・サイ役の(何故かむせまくる)ダニー・エイクロイドへのインタビューで、最後に"What's it like to be such an asshole?"(東映ビデオ版「しかし、あなた程のドジはいませんね」、ポニー・バップ版「バカみたい」)というジョークがテレビの検閲によりカットされたかまたは差換えられたようだ。
さらに、1967年のオノ・ヨーコ制作の裸のおしりを映したフィルム「Bottoms ボトムス」のパロディ「1000本の足の物語 A Thousand of Feet Film」の部分などもカットされたようだが、この1990年に発売されたソフトには、すでにすべて収録されている。
英語モノ音声、日本語字幕収録。冒頭の東映ビデオマークを除き、本編〜BROADWAY VIDEOマーク表示のラストまで合計約70分30秒版
日本語字幕スーパーは、このビデオ唯一のバージョンで、「グース・ステップ・ママ」など、「♪ガチョウちゃん〜」などの歌詞字幕スーパーは表示されない。平易でおとなしめの訳だがなかなかわかりやすい。
当初、LPの段階では、「ザ・ラトルズ」表記だったが、この東映ビデオのジャケットは「ザ・ラットルズ」表記(字幕スーパーもザ・ラットルズ)。
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●ザ・ラットルズ 
国内初盤LD (PCLP-00293)
1992年4月21日ポニーキャニオン
●ザ・ラットルズ 
国内再発版ビデオ (PCVP-30775)
1992年ポニーキャニオン
英語モノ音声、日本語字幕収録。冒頭のポニー・キャニオンマークを除き、本編〜BROADWAY VIDEOマーク表示のラストまで合計約70分30秒版(ジャケット表記72分)。

ジャケットには「オール・ユー・二ード・イズ・キャッシュ」のタイトルはどこにも無い。東映ビデオと同じく「ザ・ラットルズ」表記(字幕スーパーもザ・ラットルズ)。
伝説のキャバーン・クラブで唄われる「グース・ステップ・ママ」。グース・ステップとは、対訳でも記載されているように膝を曲げずに足を高く上げる軍隊式行進の事だが、「♪グース・ステップ・ママ、ナツメロのチャートに登場〜」の歌詞部分が、「♪ガチョウちゃん ごめんなさい、ガチョウちゃん、どうでもいいさ〜」と訳されている(ちなみにチャック・ベリーの片足を上げてギターを弾くポーズは「ダック・ウォーク」)。これはある意味、広川太一郎の吹替え並の名訳だろう…。
1978年11月に東京12chで放送された日本語吹替版はこちら
 
●THE RUTLES/All You Need Is Cash
米国盤LD
1996年2月27日
RHINO HOME VIDEO
●THE RUTLES/All You Need Is Cash
米国版VHS
1996年2月27日
RHINO HOME VIDEO
CDと同じくRHINO(ライノ社)から1996年にリリースされた米国盤LDと米国版VHS。
ジャケットに大きく"The version banned by American TV! "「放送禁止版」と記載されているが、1990年にPACIFIC ARTS VIDEOより発売された映像とまったく同じ本編約70分30秒版(国内版と同じ)。
 
●ラトルズ 4人もアイドル!
国内再発盤LD (VPLU-70721)
1999年3月25日 バップ
バップよりリリースされた再発盤LD。ポニーよりリリースされた国内初盤LDとは、サイドAとBの切換え箇所が違うのみで、字幕スーパー含めまったく同じ映像素材を使用している本編約70分30秒版
解説書付。(VHSビデオも同時発売)
ジャケット表記は再びラトルズで統一されているが字幕スーパーはラットルズのまま。
 
●ラトルズ 4人もアイドル!
国内盤DVD (VPBU-11126)
2000年7月21日 バップ
LDとまったく同じ映像の本編約70分30秒。メインメニュー、チャプター付だが、日本語字幕は消せない。コンパクトになったというだけで、DVDとしてのメリットは少ない。LDに収録されていた解説書を流用した8ページミニブック付。
ラトルズ主演第1作「ア・ハード・デイズ・ラッツ」のクリップ映像「アイ・マスト・ビー・イン・ラヴ」で、木の向こう側から交互に顔をだす、今ではお約束の元祖アイドルネタも懐かしい。その昔テレビ朝日の深夜番組「ウソップランド」で怪物ランドがこれを真似てました。えっ、怪物ランド知らない…?ほら、赤星昇一郎の子泣きじじいネタ「夢、みっぞ!」って。やっぱり知らない…?
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●THE RUTLES/All You Need Is Cash
米国盤DVD (R2 976641)
2001年3月13日
RHINO HOME VIDEO
国内版(米国放送禁止版)には収録されていない未公開シーンや一部編集違いのシーンが収録されている本編72分53秒完全版。
コード1、英語音声・英語字幕無し、ドルビーデジタル5.1音声、オリジナル16mmマスターを使用した高画質DVD。モノクロのニュースドキュメントフィルムの部分はあえて映像をざらつかせているため、さほどの高画質感はないがカラー部分の鮮明さは国内盤の比ではない。
よく見ると、衛星中継「ラヴ・ライフ」の演奏シーンなどにはリアル感をだすためにわざと横ノイズを入れているのもわかる。

特典映像として、サージェント・ラターズのムービングメニュー、フォトギャラリー、演奏・唄のみ再生機能、削除されたシーン、エリック・アイドル(年とりましたね〜)が当時そのままのレポーターに扮し紹介するオープニングと回顧録・コメンタリ−などが収録。
削除されたシーンは、CDには収録されていたが、映像としては公開されていなかった「BLUE SUEDE SCHUBERT ブルー・スエード・シューベルツ」(ナイスタイトル!)の演奏シーン(完奏していないのが残念)。その他、リバプールの詩人ロジャー・マッゴー(本人、東映ビデオの字幕ではマックゴフ、その他はマゴフ)へのインタビューシーン、さらにミック・ジャガー/ポール・サイモンへのインタビューなど、いずれも初公開の貴重なシーンだ。
●未公開シーンと編集違いシーン。

1. 10分37秒〜11分48秒、「ナンバーワン」を演奏しているライブシーンとファースト・スタジオ・セッションシーン、国内版はまるまるカット。特に、何もかも輪郭がはっきりわかるラトルズのピチピチズボンが気に入ったマネージャー、レギー・マウントバッテン(ブライアン・エプスタイン役)と、やはりズボンが気に入った無能な音楽出版元ディック・ジョーズ(シド・コールマン役)が、スタジオ録音中の部屋の向こうでケンカをするおいしいシーンはカットされている。その他、エンディングクレジットのみに映る子供達が演奏しているシーンも、実はこのカットされていたシーンに登場していた。
2. 13分10秒〜14分53秒までのミック・ジャガーへのインタビューの合間に挿入されるバリー、ロン、ダークのコメント映像が国内版はモノクロだったが、完全版はカラーで挿入されている。
3. 国内版では、エリック・アイドル(レポーター)がラットル音楽のルーツを探し、ニューオーリンズのブラインド・レモン・パイ(実は有名なジェローム・グリーンというブルース・シンガー)とラットリング・オレンジ・ピールへのインタビューへ訪れたシーン(25秒05秒〜)の後に挿入されていたロンへの路上インタビューが、完全版ではダン・エイクロイド登場シーンの後、30分39秒に挿入されている。
その為国内版で、次のシーンにかぶさっていたニューオーリンズでのエリック・アイドルの最後のボヤキ台詞が、完全版では削除されている。
4. 32分12秒〜32分20秒、「リヴィング・イン・ホープ」のバックに流れるバリーの結婚式のシーンの映像が長い。
5. 52分31秒〜33秒、ラットルコープが経営していたブティックの爆破シーンが若干長い。
6. 67分15秒〜42秒、ラットルコープ屋上「ゲット・アップ・アンド・ゴー」の演奏が終わった後、警官にビル内に連れ戻されるシーンまで収録。

オープニングの落書き風のFBI表記、音声リマスターRHINOPHONICマークが楽しい。CD・LD・ビデオ・DVDといった米国でのラトルズ物の販売権利を持っているRHINO社は、なかなか遊び心があって楽しいソフトメーカーだ。
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●THE RUTLES/ALL YOU NEED IS CASH
英国盤DVD(CCD8683)
2002年1月21日
CINEMA CLUB
●THE RUTLES/ALL YOU NEED IS CASH
英国盤スペシャルエディションDVD
(2NDVD3047) 2002年10月7日
SECOND SIGHT FILMS LTD.
PAL方式・コード0。英語モノ音声。本編〜BROADWAY VIDEOマーク表示のラストまで本編約70分30秒版。スペシャルエディション発売により、すぐに廃盤になったようだ。
PAL方式・コード0、英語モノ音声・英語字幕無し。米国盤DVDと同じマスターを使用した高画質DVD。国内版(米国放送禁止版)には収録されていない未公開シーンや一部編集違いのシーンが収録されている本編72分53秒完全版。

特典映像も米国盤DVDとほとんど同じだが、削除されたシーンの中で、何故か「BLUE SUEDE SCHUBERT」の演奏シーンとリバプールの詩人ロジャー・マッゴーへのインタビューシーンは収録されていない。
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